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カゴメ株式会社【食品製造・販売】

●自己都合退職者の再雇用制度
個々の状況に柔軟に対応しながら
多様な退職者の職場復帰をサポート

カゴメは、女性の活躍推進や両立支援を推進する中で、自己都合退職者の再雇用制度を導入。
元社員のスキルや経験を活用し、職場のモチベーションアップを図っている。

会社概要 再雇用制度の概要

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復職者の活躍している実例を示すことで女性総合職の定着を図る

カゴメでは、退職者のうち希望者には、年4回、社内報「カゴメ通信」を送付し、退職者との関係づくりを行う中で、定年退職者から再雇用のリクエストがあり、2001年4月、「定年退職者の再雇用制度」を導入したところ反響を呼んだ。
さらに2002年8月には「再びカゴメで働いてみませんか?」アンケートを実施したところ、1559名中、213名から働きたいという回答を得た。
また、女性総合職から、配偶者の転勤などで退職せざるを得ない場合に、転勤先で再雇用される制度が欲しいとの要望の声があったことがきっかけとなり、労働組合との春季交渉で、2006年4月に「自己都合退職者の再雇用制度」の導入にいたった。
「食」に関わる企業として同社は、女性の視点が必要であり、女性社員の能力を活かしていかなければならないと考えている。そのため「女性活躍推進プロジェクト」「仕事と家庭の両立支援サイト」など、女性が活躍できる風土づくりに取り組み、女性総合職の採用も積極的に行っている。自己都合退職者の再雇用制度は、元社員が蓄積したスキルや経験の活用を図ると同時に、退職後、復職して活躍している社員の実例を見せることで、社内の女性総合職に安心感を与え、定着を図ることを目的として導入された。

勤務条件等は個別の状況にあわせて柔軟に対応

この制度は、59歳以下の自己都合退職者を対象に再雇用を行うもので、制度の利用希望者は退職時に、復職希望時期(例えば、子どもが10歳になってから等)、職種、勤務地、曜日・時間帯の要望、連絡先・連絡方法を記入して登録を行う。
各事業所で雇用ニーズが生じた際には、この登録者の中から条件の合う者へ声かけを行い、面接を実施した上で、事業所長の判断により採用する。
採用後は時給制パートタイマーまたは日給制契約社員として、1年更新の期間契約により雇用する。正社員での採用は行っていない。ただしフルタイムで1年以上勤務した後は、正社員への転換が可能となる。実際には本人の希望に沿って個別に対応しており、例えば、パートタイム勤務からスタートしてフルタイム勤務となり、その後、人事総務部長と面接を行って正社員へ転換する、といったことが可能になっている。
また、労働時間や賃金などの条件については、本人と相談し、それぞれの状況を勘案しながら個別対応により決めるなど、柔軟な対応を図っている。具体的には派遣社員として勤務した場合に本人が受け取る時給より少々高めの賃金を設定している。

登録者には年2回のヒアリングで状況を確認

2007年10月現在、57人の登録者がいる。制度導入から現在までに8人が採用されている。このうち5人が、配偶者の転勤、育児などで退職した女性の再雇用者である。
再雇用者は、ブランク期間が数年の者から16年の者までバラエティに富む。例えば名古屋で7年間経理として働いていたが、夫が東京転勤となったため退社した女性社員が、子どもから手が離れたのを機に16年間のブランクを経て東京で再雇用され、週3日、5時間勤務の契約社員として同社の通信販売事業の経理担当として働いている例などがある。
復職後は、経理、営業、研究職など、退職前の経験を活かせる職種に配属されるケースが多い。再雇用者の中からこれまでに2人が、正社員に登用されている。
制度を運用する上での工夫として、同社では、既退職者にも制度を利用してもらえるよう、社内報発送時に自己都合退職者の再雇用に関する登録用紙を配付した。また、一度登録した退職者には、再雇用の担当者が年2回、ヒアリングを行い、状況を確認している。この情報を各事業所にも報告し、事業所で雇用ニーズが生じた場合に、登録者の近況が把握できるようにしている。

再雇用者は愛社精神があり職場での評価は高い

再雇用者は即戦力として働けるため、派遣社員などに比べ教育する時間が短縮できる。経理の仕事の基本は変わらないので、ブランクは特に問題ではない。また、会社の様子がよくわかっており、職場でのコミュニケーションも良い。以前に働いていたため愛社精神があり、職場での評価は高い。
再雇用制度は退職した元社員を対象としているが、職場では派遣社員など多様な従業員が働いているため、他の従業員とのバランスを取っていくことが課題である。そのため今後は、派遣社員を正社員に登用する制度の導入も検討している。また現在、再雇用を経て正社員になった者は、退職時の格付けから2年遅れの資格に格付けをしているが、今後、ブランクの期間や個人の能力を考慮した格付けにすべきかを検討していく予定である。
「戻ってきてもらいたい人材になってください」というのが、再雇用制度に込めた会社側のメッセージである。そのために、会社は実力のある人材に対して、利用しやすい制度を整えていく必要があると考えている。

(2008年3月 現在)

会社概要

創立
1949年
総資産 199億8,500万円
代表者 代表取締役社長 喜岡浩二
本社所在地 愛知県名古屋市
事業内容 調味食品、保存食品、飲料、その他の食品の製造・販売、種苗、青果物の仕入れ・生産・販売
事業所数 東京本社、支社1、支店10、工場6
従業員数 正社員1,478人(男性1,156人、女性322人)
正社員以外1,181人(男性646人、女性535人)
(2007年3月31日現在)

再雇用制度の概要

再雇用制度の概要