東京海上日動火災保険株式会社【損害保険】
役割等級制度による公平な
評価システムが
再雇用にも効果的に作用
東京海上日動火災では、約20年前から再雇用制度を導入し、保険事務の専門的なスキルや経験を要する即戦力確保に役立てている。公平感のある評価システムや充実した両立支援策などが、再雇用者にとっても働きやすい職場環境につながっている。
即戦力確保のため約20年前から再雇用制度を導入
同社の再雇用制度は、「女性従業員再雇用制度」として1988年に導入されており導入時期としては早い。
保険業では、多くの女性社員が保険の加入や請求等の事務に従事しているが、損保事務の業務は非常に複雑で専門性を要する業務であり、会社における勤務経験や教育を通じて蓄積したスキルは貴重とみなされている。
再雇用制度は経験やスキルを持っている退職女性を再雇用することで、本人も今までの経験を活かすことができると同時に、会社側も即戦力を確保できるという点で、双方にメリットがあることから導入された。
退職時の申告等は行わずホームページ上で募集
女性従業員再雇用制度は、勤続年数3年以上で円満退職し、退職後の期間が10年以内の女性であれば、誰でも利用することができる。退職時での申告の必要はなく、要件については、実際に再雇用の応募があった時点で、人事データにより確認している。
採用は、基本的には第2新卒募集と同時期に、ホームページ上に再雇用希望者向けの募集要項を掲載して告知する。その後、新入社員と同様の方法で面接・筆記試験を行い、必要レベルに達しているかを確認したうえで採用する。面接は各地方の担当部署により実施される。
再雇用者の募集は地域型従業員のみで行っており、採用後は後述の役割等級制度のI・II等級にランク付けされる。
なお、同社にはグループ会社に人材派遣会社があり、退職時には登録を呼びかけているので、短時間勤務を希望する退職者は、こちらを利用することもできる。
制度導入以降の再雇用者の人数は73人にのぼっている。特に2004年以降、採用人数は増加しており、2006年には31人が採用されている。
再雇用者は30代の女性が多く、中には出産後、育児がひと段落して再就職した退職者も含まれる。
復職後の配属先・職務については特に定めはなく、採用ニーズに合った部署・職務で採用する。実際に再雇用者は、退職前の部署・職務に関わりなく、営業・損害サービス・本社部門等、さまざまな部署に配属されている。
役割等級制度により、ブランクがあっても公平に待遇
同社では、2004年に導入された役割等級制度が、再雇用に関しても効果を発揮している。役割等級制度は、役割等級区分と勤務地区分に基づく評価制度であり、
同等級であれば役割や仕事のレベルは同じとなるシステムを敷くことで、本人の意欲や成果を公正に評価する成果実力主義を徹底している。
役割等級制度は、再雇用者にとっても、ブランクに関わりなく、能力があれば他の正社員と同様に昇級できる制度である。このような役割等級制度の導入は再雇用者がブランクの期間に左右されることなく、他の社員と同様に働くことを可能にしている。また、等級のランクアップに年数制限を設けていないためブランクを埋めることも可能であり、再雇用者にとって公平感の感じられるシステムとなっている。
復職後の立場や昇級の条件等が明確になっているので、会社側も再就職対象者への声かけがしやすくなった。
また、同社の再雇用者は、役割等級制度によって職場でも違和感なく受け入れられており、即戦力として活躍し、評価されている。制度利用による女性の再就職者数も年々増え続けており、会社としては今後も制度を継続する予定である。
このほか同社では、2004年に「Iターン制度」(配偶者が転勤する場合に、転勤先への異動が可能となる制度)、2006年に育児休業、短時間勤務制度などの育児支援を充実させた「育児フルサポート8つのパッケージ」を導入するなど、女性の職業生活をサポートする制度を充実させている。これらは再雇用者にとっても利用することができる制度であり、復職後の働きやすい職場環境につながっている。
会社概要
| 創業 |
1879年 |
| 資本金 | 1,019億円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 隅 修三 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区 |
| 事業内容 | 金融・保険業 |
| 事業所数 | サービス拠点246ヵ所 |
| 従業員数 | 正社員18,032人(男性9,947人、女性8,085人) |
| (2007年9月1日現在) | |
再雇用制度の概要
