株式会社ジェック【サービス業】
正社員登用制度の導入で、
優秀な人材の継続的な確保と活躍の場を広げる
契約社員の意欲を喚起し、将来に対する不安を払拭、優秀な人材が、継続して積極的に仕事に取り組む風土の醸成を目指す
▼会社概要
優秀な人材を継続して雇用し、その能力を活かすために制度を導入
株式会社ジェックは、1964年の創業以来、延約21,000社、約230万人に対してコンサルティング、研修・トレーニング等を全国で行ってきた企業の経営変革を支援するコンサルティング会社である。
2000年より、「需要創造型経営」への変革支援コンサルティング事業に徐々にシフトするに伴いコンサルタントの育成に力を注いでおり、現在多くのコンサルタントが活躍中である。職種は、大きく「経営変革支援コンサルタント」と「事務職」に区分でき、「経営変革支援コンサルタント」は「コンサルタント」「インストラクター」「コンサルタント営業」の三つに分かれている。約110名の従業員中、各職種の配分は、経営変革支援コンサルタント(正社員)40名、コンサルタント営業(正社員)25名強、営業サポート(事務職:正社員1名・契約社員・派遣社員)約20名、その他事務職(正社員・契約社員)約25名である。
現在、経理、総務、営業支援等の事務的な仕事を担当する事務スタッフとしての事務職は、正社員採用は行わず契約社員として採用している。契約社員の契約期間は原則1年で2年以上は雇用継続しない、査定に応じて年2回賞与が支給されるが正社員とは別立てで、退職金は支給されない。
こういう雇用条件下では、契約社員自身の将来に対する不安が大きいだけでなく、会社側にしてもせっかくの人材を逃してしまうことになるため、ここ数年行ってきた人事制度の見直しの一環として契約社員についても再検討し、優秀な人に継続して働いてもらい、積極的に活躍できる場を広げるために、「契約社員の正社員登用制度」を2009年6月に導入した。この制度によって、契約社員として通期で3年以上の勤務経験があり、正社員への転換を希望する人は、年1回、春に実施する正社員登用試験に合格すれば、正社員として登用されることになった。今年はその初年度であるが、12名が応募し、うち8名が合格、2009年6月1日付けで正社員に登用された。不合格になった4名は、1年後に再チャレンジ可能である。
人材を確保し、育てる、独自の採用活動と社員育成システム
同社の採用の基準は、①同社の理念に共鳴できる、もしくはその可能性がある人、②学ぶことが好きな人、であり、学歴、職歴、性別はまったく問わない。また、同社には独自の社員育成システムがあり、経営変革支援コンサルタントとして正社員採用された人は、以下の育成期間中に4種類の資格取得が義務付けられている。
①第1ステップ:8か月間(基礎育成・研修専念期間)、レクチャー力、教室運営力、コメント力などの研修担当能力の基礎を習得。期間中に2種類の社内資格(インストラクター資格)を取得。資格修得後に、それぞれコンサルタント、インストラクター、コンサルタント営業の部門に配属される。
②第2ステップ:6ヶ月間(実務トレーニング期間)、コンセプチュアルスキル、ファシリテーション力、コメント力等のコンサルティング能力の基礎、企画力、商談力等の営業力の基礎を実務で習得。期間中にさらに2種類の社内資格(コンサルタント資格)を取得。
2005年以降、毎年、経営変革支援コンサルタントの中途採用を行っていたが、今年度は景気悪化の影響で実施していない。
自分の希望とそれを実現するための努力次第で、活躍の場が広がる
事務職の採用は契約社員のみであるが、正社員登用制度で正社員に登用された時点で、経営変革支援コンサルタントのキャリアを選択することも可能である。経営変革支援コンサルタントの職種を選んだ場合には、経営変革支援コンサルタントとして正社員採用された人と同様の育成を受け、4種類のインストラクター資格の取得が義務付けられる。本年度登用した8名は全員そのまま事務スタッフとして働いており、現時点では、この職種転換への希望をもつ契約社員もいないが、自分の希望次第ではコンサルタントへの道が開けることが、日常業務取組へのモチベーションを上げるひとつの要因になるのではないかと思われる。
今後、同社では契約社員を減らし、正社員の経営変革支援コンサルタントを増やしていく方針であり、事務スタッフについても業務内容を営業支援にシフトさせていきたいと考えている。そのため、契約社員から正社員に登用されて事務職を選んだ場合、管理部門の事務スタッフから営業支援スタッフに業務内容を変更することがある。
同社正社員は、担当する仕事内容に係わらず1種類のインストラクター資格を取得することが義務付けられているため、正社員に登用されて事務職を選んだ場合でも、業務を行いながら資格取得を目指すことになる。
子育て支援から、「働きやすい職場づくり」への模索
現在、同社では働きやすい職場づくりを目指し、2009年3月から、ワーク・ライフ・バランスの促進、フレキシブルで効率のよい業務、経費削減の推進と同時に、仕事と育児・介護の両立を支援することを目的に、テレワーク勤務を導入している。対象者は、①在宅勤務を希望する者、②正社員として通期で1年以上の勤務経験のある者、③担当する業務や業務遂行能力がテレワーク勤務に不都合がない者、④テレワーク勤務を行うことにより、業務効率や生産性の向上、健康福祉の改善、育児・介護の充実等が認められる者、⑤業務を行う環境に不足・不都合がない者、といった条件を全て満たし、会社がその申請を承認する社員である。原則として1回の申請での最長期間は1年間であり、それ以上の期間を希望する場合には期間終了後に再度申請する。給与、賞与については、通常の勤務時の条件をベースに、担当する業務内容や勤務日数、勤務時間等を勘案して取締役会にて決定する。現在1名が育児を理由にテレワーク勤務制度を利用している。
2008年夏からは、男性社員も参加して有志で女性が働きやすい職場づくりプロジェクトを発足させている。また、最近、期待していた優秀な社員が介護を理由に退職したこともあり、今後の問題として介護についても考えているところである。
再就職で活躍中
Aさんはブランクを経て、51歳でC社に契約社員として入社。2009年6月より導入された正社員登用試験に合格。54歳で正社員となり、現在活躍中。
会社概要
| 創立 |
1964年6月 |
| 総資産 | 2億7,200万円 |
| 代表者 | 代表取締役社長 葛西 浩平 |
| 本社所在地 | 東京都豊島区 |
| 事業内容 | サービス業(医療、福祉、教育、人材関連事業) |
| 事業所数 | 2(支社・営業所) |
| 従業員数 | 正社員約92人(男性53人、女性39人) 正社員以外約12人(男性0人、女性12人) |
| (2009年11月現在) | |